吉田酒造 / 島根県安来市
島根県安来市の吉田酒造が醸す、爽やかな酸味が特徴のお酒です。
このお酒に使われているのは、「リンゴ酸高生産多酸性清酒酵母」と呼ばれる、リンゴ酸を多く生み出すタイプの清酒酵母です。
青リンゴのような爽やかな酸味を感じやすいお酒です。
日本酒というと「米の甘み」「まろやかさ」「アルコール感」を想像される方も多いですが、このお酒はそこにフルーツのような軽快な酸味が加わります。口に含むと、青リンゴを思わせるフレッシュな酸が広がり、後口はすっきり。冷やして飲むと、より爽やかさが際立ちます。
日本酒に慣れていない方や、普段は白ワイン、レモンサワー、柑橘系のお酒、フルーティーなお酒を好まれる方にもおすすめです。甘ったるいというよりは、酸味がきれいで、飲み疲れしにくいタイプです。
このお酒のポイントは「リンゴ酸由来の爽やかな酸」と「吉田酒造らしいきれいな旨み」のバランスです。
リンゴ酸は、名前の通りリンゴにも含まれる有機酸のひとつで、日本酒の中では爽快感やフレッシュさ、シャープな酸味として感じられやすい要素です。一般的な日本酒の酸味は、乳酸やコハク酸などによる落ち着いた酸、旨みに寄った酸として感じられることも多いですが、このお酒はリンゴ酸系のすっきりとした酸が前に出るため、味わいの印象が軽快で現代的です。
ただし、酸っぱいだけのお酒ではありません。しっかり冷やしても味わいが細くならず、口中には芳醇さも残ります。爽やかな酸味が軸にありながら、米の旨みやふくらみも感じられるため、単体で飲んでもよく、食中酒としても使いやすい仕上がりです。
合わせる料理としては、白身魚、鶏肉、サラダ、カルパッチョ、チーズ、柑橘を使った料理、軽めの洋食などがおすすめです。酸があるので、油分のある料理を軽やかに流してくれますし、魚介や鶏料理の淡い旨みとも合わせやすいです。
「リンゴ酸高生産多酸性清酒酵母」は、通常の清酒酵母と比べてリンゴ酸を多く生成しやすい性質を持った酵母です。日本酒の酸味は、単に酸度の数字だけで決まるものではなく、どの有機酸が多いかによって味わいの印象が大きく変わります。
リンゴ酸が多い酒は、同じ酸度でも重たく感じにくく、青リンゴや白ワインを思わせるような、明るくシャープな酸味になりやすいのが特徴です。コハク酸系の旨みを伴う酸が「厚み」や「滋味」に寄るのに対して、リンゴ酸系の酸は「爽快感」「透明感」「フレッシュさ」に寄りやすい印象があります。
そのため、このお酒は、昔ながらのどっしりした旨口酒というよりも、酸の輪郭を楽しむタイプの日本酒です。冷酒で飲むと、リンゴ酸由来のシャープな酸が立ち、青リンゴのような爽やかな印象がより分かりやすくなります。一方で、温度が少し上がると、酸の奥にある旨みやふくらみも見えてきます。
いわゆる「香りで華やかに飲ませる酒」というより、酸の質で個性を出しているお酒です。フルーティーではありますが、甘さだけに寄ったジューシー系ではなく、酸味・旨み・キレのバランスで楽しめます。
しっかり冷やして、まずは冷酒でどうぞ。
爽やかな酸味と芳醇な味わいが両立した、吉田酒造らしいきれいなお酒です。